獣医になるための基礎知識

獣医の魅力

 

獣医を目指している学生は、どこに魅力を感じているのでしょうか。もちろん、中学校などでは獣医の仕事内容を正確に把握しているわけではありませんから、獣医師へのあこがれはイメージ的なものが強いでしょう。それでも、魅力を感じていると言うことは動物が好きで病気などを治してやりたいと思っているのです。

 

 

さて、獣医のやりがいについて考えてみましょう。よく言われるのは病気で苦しんでいる動物が元気になった時にやりがいを感じることです。これは、獣医に限らず、どの職業でも同じことですよね。自分の仕事が動物の役に立ったと実感できる瞬間だからです。

 

 

しかし、動物はすべて生かされるわけではありません。現実には食用として飼育されている家畜はいずれ殺されてしまうのです。これは宿命とも言えるものですから、獣医師が何とかできる話ではありません。

 

 

しかし、伝染病などの拡大を防ぐために、殺処分をされる大量の家畜たちのニュースを見ると、悲しい気持ちになりますよね。実は殺処分をする人たちも獣医なのです。命を助けるのではなく逆の仕事をしなければならないのです。

 

 

人間と動物の間には越えられない壁があります。どんなに家族同然だと思っていても、避けられないことがあるのです。動物の医学が進歩することによって、人間と同じような病気にかかる動物も増えて来ました。自分で動けなくなった動物を生かしておくことに意味があるのか、考えながら治療をしている獣医もいるのです。