獣医の種類
獣医師は国家資格ですが、そこには種類はありません。しかし、実際に仕事をやる上では、さまざまな分野の仕事があります。通常の医師の場合は、内科、外科などの区別があるのと同じですね。
代表的なのは小動物の臨床獣医師、大動物の臨床獣医師、行政獣医師、検査や研究をする獣医師です。動物の場合は小動物と大きな動物では病気になる傾向も違いますし、治療のやり方も異なってきます。考えは一緒だとしても、仕事としては全く異なっていると考えるべきでしょう。
小動物の臨床獣医師は、犬や猫の動物病院の先生ですね。最近はペットブームになってきましたから、獣医師の需要も高まっていると言われています。また、単に病気の治療だけではなく、総合診療機関としての役割が重要になってきました。
勤務時間は長く、体力勝負の面もあります。動物を扱うことが好きでなければ、続けられない職場かもしれません。
大動物の臨床獣医師は、家畜である牛や馬の世話、競馬場や動物園での仕事になります。この場合の動物は、お金を稼ぐための生産物でもあります。可愛がるだけでは済まない厳しい現実がありますね。殺処分される動物も多いのです。
行政獣医師は公務員です。検疫業務や、動物の疫病対策を実施することになります。また、地方公務員の場合は保健所の職員として、日常のトラブルの対応に当たります。獣医師自体は動物の面倒を見ることが仕事ですが、務める場所によって、その対応のやり方が異なっているのです。